「たたら製鉄」と炭焼
「たたら製鉄」という言葉をお聞きになった方も多いと思います。
簡単に言えば、「和風製鉄」とでも呼べばいいのでしょうか。
日本では、洋風製鉄(溶鉱炉式)が入る明治までは、鉄生産のメイン手法でした。
このたたら鉄生産に使われていたのが「木炭」です。
映画「もののけ姫」では、(製鉄に)木炭を使いすぎたあまり禿山になるという描写があり、どちらかといえば、木炭に「環境破壊」という意味がこめられている、という見方もあるようです。
一方、「たたら製鉄」はコークス等を使用する高温溶解炉による製鉄と違い、低温(1200~1450℃)製鉄で、不純物も少ないことから、「木質バイオ製鉄」とでも言える日本独自の製鉄法でもあります。
炭焼を普及することを目的の一つにしている私たちにとっては、「環境(Ecology)」は重要であり、また同時に「持続可能な循環型社会形成」という視点からの「経済性(Ecology)」も重要です。
実に、このE&E(Ecology&Ecology)の両立課題は難しい問題です。