2011-01-01から1年間の記事一覧

「である社会」から「する社会」へ

”・・・である”ことと”・・・する”ことの違いについて論評したのは、日本の政治哲学者である丸山真男氏ですが、彼は「日本の思想」の中で徳川時代について、 『・・・徳川時代は、現実の行動によって変えることができない出生や家柄や年 齢が決定的な役割を…

後始末(あとしまつ)

みなさんは、「後始末」って好きですか? だいたいが嫌な”作業”ですね。(笑) 「後始末」よりは、新しいことを始める時の「準備」の方がワクワク意欲的になるのがたぶん普通でしょう。 さて、昨今の日本を取りまく状況は、これまでの時代が終わり、新しい時…

富裕層増税と ”ノブレス・オブリージュ”

「ユーロ危機」「ドル危機」が叫ばれ、欧米世界は歴史的経済危機の中にあるという報道が毎日のようになされています。 この状況に対して、欧米のほとんどの政府は、「財政赤字」脱出の方法としての「増税策」を打ち出していますが、そのほとんどは「間接税(…

女性が世界を救う・・・かも!

「炭焼が地球を救う」という言葉が炭焼きの世界にはありますが、同じように 「女性が世界を救う」と言いたいような状況が少しづつ表れてきているような気がします。 ”なでしこJAPAN”はスポーツ的感動はもちろんですが、その奥には東日本震災や福島原発の事故…

日本の風土

和辻哲郎という哲学者の「風土」は非常に面白い本です。 本はおよそ100年前、大正末期から昭和初めに書かれたものですが、現在の世界のあり方を理解する一つの見方としても今でも「わが意を得たり!」という気がします。 彼は、世界を「モンスーン」「砂漠」…

菅直人(かんなおと)はなぜやめないのか!

本通信ではあまり「政治ネタ」は記述しないように心がけていますが、「管直 人」という人物については、やはり避けて通れないのではないか(笑)、という 思いがします。 ちなみに『菅直人という人間』でグーグル検索すると2000万件以上ヒットします。単に『…

若年失業率10%に!もっと怒れ!若者たち!

2011年版「子ども・若者白書」によると若者の失業率は10代で10%、15~19歳で9.8%、20~24歳で9.1%、25~19歳で7.1%と、いずれも、全年齢計の5.1%を上回ったという。ヨーロッパ先進国でも同じような傾向にあり、ユーロ圏で平均20.5%、金融危機のスペイ…

なにかおかしい国

なにかおかしいと感じませんか?? 今朝、「救急救命士 勤務外で救命処置 停職6か月!」 というニュースがあった。 NHKの放送の要約は、少し長いが以下である。 「茨城県石岡市の消防本部の救急救命士の男性が、勤務が休みだったことし4月、交通事故の現場…

国歌強制に関する最高裁判決

一昨日、最高裁で「国歌強制合憲」という判決が出た。 現在の右傾化の流れからみればこのようは判決が出ること自体は当然かもしれない。 しかし、これも別の視点からみると随分おかしいと感じる。 理論右翼の鈴木邦男氏は自らのブログで、「国歌・国旗強制」…

「誠意ってなんでしょう!?」

もう随分昔に終了しましたが、フジテレビに『北の国から』という番組がありました。倉本聰脚本、さだまさしのテーマソングでも有名な番組であるので覚えている方も多いことでしょう。この番組の「北の国から '92 巣立ち」編で配役の菅原文太が田中邦衛に対し…

天網恢恢・・・と隠蔽工作

またまた東電が”説明”を一転した。例の「海水注入」問題である。 前回の”説明”のスケープゴートは斑目原子力保安委員長だったが、今回は福島第一原発所長の吉田昌郎所長だ。 (ちなみに斑目氏には同情の余地はない) 東電本社武藤栄副社長は、「吉田所長の処…

グローバル化の正体

金融のグローバル化についてであるが、面白い喩えばなしを聞いた。<BR /><BR />「国際資本が完全に移動していないときは、日本人は日本の領土内にプールをつくり、そこに貯蓄という水を入れて、日本人だけがそのプールで無料で泳ぐことができた。<BR />アメリカ人が「そっちで…

菅総理の「超法規的措置」行為について

先日は菅総理の浜岡原発停止要請を”評価”としたが、その後いろいろ調べるとかなり問題もあることに気付いた。まずは、”総理要請”とは法律にのっとった行為ではないということ。首相とは法治国家における行政府の長でありその行為もすべて”法律の根拠”が必要…

”わかりやすい”ことはいいことか!?

いつからでしょうか? 日本人は何でも「わかりやすく!」という要望を出すようになりました。 「わかりやすい」ということは一見、非常に良いように思いますが、果たして本当にそうかな、と考えてみました。 世の中を見渡すと、”わかりやすい”ことに溢れてい…

生存か生活か

先日、福島県双葉町(第一原発所在地)の被災者の方数名とお会いしてお話しする機会がありました。 皆さんは、現在埼玉県の加須市、鴻巣市などの避難所で生活されています。 失礼を承知で、「もう当分は(双葉へ)帰るということは無理だと思いますが、 どう…

国家だけが残る!

本日、私の住む所に隣接している都の施設(わくわくビレッジ)への被災者児童生徒受け入れについて、東京都教育庁教育政策課に直接電話して状況を伺ったが、夢の島の東京スポーツ文化会館にわずか3名しか収容(と言う表現が適切かどうか迷いますが・・)しい…

鴨長明と東日本大震災

古くからの友人から、今朝ほど「方丈記を<全文>読め!」というメールをもらいました。 「方丈記」は私の生き方の指針の一つでもあったので、改めて目を通しました。 皆さんも、序文の「ゆく川の流れは絶えずして・・・・・」はよくご存知のことでしょう。 …

食糧をめぐる本と映画2点

先月号で、農業問題としてのTPPのお話をしましたが、引き続き今月も農業と食糧をめぐる話題として本と映画の紹介を2点掲載します。 ・・・・・・・・・・・・・・・・ <その1:『自殺する種子』安田節子著(平凡社新書)> エコロジー村通信「三太郎の一言…

都市と農村

みなさん、モンスーンアジアという言葉をご存知でしょうか。 「モンスーンアジア」はアジアの中のモンスーン気候下にある地域をさし、ほぼ 東アジア・東南アジア・南アジアに相当します。 そこでは古くから稲作が食料生産の基本として行われ、米作文化が育ま…