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自由民権運動

2011年3.11を境目に社会・個人を問わず、「生きる」ということの意味を より深い、本質的なところで考えざるを得ない状況になったと言えます。

国家の嘘があからさまにバレた今、月並みな言葉ですが益々「閉塞感」「空虚 感」「憂鬱感」が今の日本社会を覆っています。

これをどうやって打ち破り、新しい道を見つけ出すのか、が問われますが、日本 人全体が「あなた任せ」の状態であり、住民は役所に、役所は国に、国は米国 に・・・・小林一茶の句に『ともかくもあなたまかせの年の暮(くれ)』と言う のがありますが、全く冗談のような話です。

正月にふと「自由民権運動」というキーワードが頭に突然浮かび、にわか勉強し ました。 明治維新西南戦争という国の混乱時に起きた「農民運動」の一面もあります が、新しい国の在り方を”下”から問うもので、日本国民がまさに自らの行動で 「主権」を意識した全国的な運動であったとも言えます。

歴史的には、福島事件や秩父(困民党)事件など過激な武力闘争へと進展し、結 果として政府より鎮圧されましたが、その後は天皇制(天皇主権)をイデオロ ギーとする中央集権体制の強化となり、太平洋戦後の一時期を除けば、文字通り 「あなた任せ」の時代が明治-大正-昭和-平成と未だに続いているようです。

植木枝盛土佐藩出身の自由民権運動家ですが、彼の『東洋大日本国国憲按』 は、まさに今の状況にあてはめたい憲法私案です。 いわく

 

第70条「政府国憲ニ違背スルトキハ日本人民ハ之ニ従ハザルコトヲ得」。

⇒<直訳>政府が憲法に従わない場合は日本人民は政府に従う必要はない

第71条「政府官吏圧制ヲ為ストキハ日本人民ハ之ヲ排斥スルヲ得」

⇒<直訳>政府・行政が圧政を行う時は日本人民はこれを排除する

「政府威力ヲ以テ擅恣暴逆ヲ逞フスルトキハ日本人民ハ兵器ヲ以テ之ニ抗スルコ トヲ得」。

⇒政府・行政が武力をもって弾圧する時は日本人民も武力で対抗すべき

第72条「政府恣ニ国憲ニ背キ擅ニ人民ノ自由権利ヲ残害シ建国ノ旨趣ヲ妨クルト キハ日本国民ハ之ヲ覆滅シテ新政府ヲ建設スルコトヲ得」

⇒政府が憲法に背き人民の自由権利を迫害した時はこの政府を打倒し新政府を建 設すべき

 

今の我々の閉塞状況を状況を打破する方法は、確かに個々人の主体的な「意識改 革」も必要でしょうが、明治期の政治的社会的混乱時の「自由民権運動」のよう な、いわば”怒りのエネルギー”と”人間としての存在意義”を賭けた運動を市民の 側から構築していくことが重要です。

ちなみに「自由民権運動」はその後、宮澤賢治石川啄木にも「自由教育」の思 想を与えるきっかけにもなり、両名とも当時の東北の貧困の中から、それぞれ教 育を通じて社会変革を志向しています。