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逆境を利用する!

今から遡ることおよそ40年前の1970年にアメリカで一つの法律が制定されました。当時の民主党上院議員の名をとり「マスキー法」とも呼ばれたこの法律は、正式名を「大気清浄法改正法案(大気浄化法)」といい、当時の排ガスによる空気汚染に歯止めを設けるため、ガソリン車への相当厳しい技術規制を設けました。しかし、ビッグスリーをはじめとする自動車産業からの強い抵抗にあい、結局法律の目的を達することはできませんでした。

 一方、日本でも同様な大気汚染が問題が顕在化し、ガソリン乗用車から排出される窒素酸化物の排出量を現状から90%以上削減するという規制を設けた法律が制定され、いわゆる「日本版マスキー法」と言われましたが、こちらも当初は自動車業界の抵抗はあったものの、それ以上に大気汚染への国民の目が厳しくなり、自動車業界は排ガス削減技術の開発へ各メーカーとも積極的に取り組みました。

 ・・・・その後の米国と日本の自動車市場をめぐる攻防は、一方的と言ってもいいほどの日本の輸出攻勢を米国は受けることになったのはご存知のとおりです。そして、それから30年後、米国ビッグスリー金融危機という要素はあったものの”国有化”による実質倒産状態です。一方、日本の自動車産業は電気自動車の開発へ向け、市場における優位性を確保しようとしています。

 このマスキー法をめぐる米国と日本の国家と産業の取り組みの違いとその結果について、ハーバード大学経営学教授のマイケル・ポーターの仮説として、「環境規制が競争上の優位を獲得した」という競争理論にもしばしば持ち出されています。

 そして現在の二酸化炭素排出についてもこの話は非常に参考になります。「地

球温暖化対策」としての「二酸化炭素削減」が世界の大きな流れだとすれば、経団連をはじめとする産業界がこの流れに反する方針を出すことは、自らを窮地に追い込むことにもなるといえます。逆に考えれば、今こそ、「ビジネスチャンス」とも言える訳です。産業界には30年前を思い出し、「逆境を利用する!」という意識変化が求められますね!

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もしかしたら、個人の人生も同様かもしれません!

皆さん、逆境を利用して元気になりましょう!