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生きる力

今から14年前の平成8年に、文科省中央教育審議会「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」の中で、「生きる力」と記した答申が発表されています。

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「これからの子どもたちに必要となるのは、いかに社会が変化しようと、自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力であり、また、自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心など、豊かな人間性であると考えた。たくましく生きるための健康や体力が不可欠であることは言うまでもない」

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 14年前といえば、政治経済面では、金融ビッグバンという銀行淘汰、橋本内閣の成立、また民主党が結成された年です。社会面では、狂牛病騒動、インターネット普及など、総じて、社会的不安感が顕在化してきた頃でもあります。

そして、一昨年のリーマンショックに端を発した”世界恐慌”へと時代は続いてきました。

 「生きる力」で示された言葉表現そのものは、確かにその通りで正しいと思われます。しかし、その時の小学生は20代、中学生は30代になり、現実的には、皮肉にも、「生きる力」の提言が当てはまる「就職浪人」「派遣切り」「格差社会」という現実に直面して、なすすべも無い、という状況にあります。

 しかも、この言葉は、今や、子どもだけではなく、社会人全体に当てはまると言えます。

 昨年は、この14年前に結成された民主党が政権を取るという歴史的出来事がありました。

 これから、益々、「弱肉強食化」「優勝劣敗化」が進むのか、それとも「互恵

平等」「忘己利他(もうこりた)※伝教大師最澄」の社会を取り戻すのか、一人

ひとりに問われた問題のような気がします。