地球温暖化問題の本質

鳩山首相の「二酸化炭素25%削減」が大きな話題と波紋を呼んでいます。

経済(活動)推進派にとっては「ゆゆしき」問題であり、逆に環境推進派にとっては、「歓迎」すべきという、二つの評価があるようです。

いずれにせよ議論の根底にあるのは、突き詰めれば、温暖化に対する地球物理学的な視点ではなく、いわゆる「持続(サステナビリティ)する社会のあり方」の議論に帰結するのではないか、と思われます。

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本来なら、人類と化石燃料と植物は、太陽エネルギーによる炭酸同化作用(光合成)のバランスでうまく循環していた訳ですが、産業革命以降の列強世界進出等のいわば資源収奪資本主義の発達により、そのトータルなバランスが崩れてきたことが最も大きな要因としてあげられます。

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しかし、「わかっちゃいるけどやめられない!」便利な生活を手に入れてしまっ

た我々にとって、原始時代に逆戻りすることはほとんど不可能なことです。

「電気のない生活」は、1泊2日程度のキャンプ・アウトドアならともかくも、日常生活においては、即パンクすることでしょう。

また同時に、我々はその便利さが脆弱な基盤の上での、いわば砂上の楼閣ということも知ってしまった!

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要は、「有限の資源(地球)上で、無限の成長(人類)を求める」という矛盾を

排し、「成長」にかわる新しい価値観を見出すことしかありえないと思われます。

目の前の小手先的方法論ではなく、一人ひとりのライフスタイルを根底から見直すとともに、人間にとっての「”しあわせ概念”」を再発見・再構築することが重要ではないでしょうか。

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「政策:鳩山25%」が、前述の小手先方法論や妥協の産物に終わることなく、新しい「価値観創造」に向かうことを期待したいものです。

当然、その前に、私たちもみずからの「価値観」のチェンジが必要なことは言わずもがなです・・!